当サイトをご覧いただきありがとうございます^^
フリーランスダンサーがダンススタジオの発表会やダンスイベントを自分で作るために、シリーズでお届けしていますが、この記事はその第5弾で最終回となります。
今回は発表会の企画後処理のフェーズに入ります。本番が無事終わった翌日以降からすぐに始まる「後処理」のことで、残務処理、荷物の片付け、その他色々やることがあってまだまだ休めないですね。
・イベントや舞台制作の企画後処理とは何かがわかる
・イベントや舞台制作の企画後処理の手順がわかる
・イベントや舞台制作の企画後処理が実際に出来るようになる
「自分で自分のダンスイベントを作る方法のまとめ」では5つのステップを全てまとめてあります。参考にしたい方にはぜひお目を通していただきたい内容です。

この記事では「フェーズ5:企画後処理」の話に入っていきますが、その前段である「フェーズ1:企画立案方法」はこちらよりご覧ください。

「フェーズ2:企画準備」については以下の記事を先にご覧いただければステップ順で理解できるかと思います。

裏で動いて差をつける「フェーズ3:企画進行」について、以下の記事をご覧くださいね!

総責任者として本番を迎える「フェーズ4:企画実行」について、以下の記事をご覧くださいね!



企画後処理とは
「企画後処理」とは、「立案→準備→進行→実行」と段階を踏んですすめてきた企画の後始末をする段階です。主催者としてこの本番は成功だったのかどうか、各班でしっかりチェックしていくことがポイントですね。
必ず振り返って反省することが、次回開催のための必須のステップになっています。
では、具体的にどんな手順で企画実行をしていくのか、次項で解説していきます!

最後の残務処理〜8つの方法

STEP1: 御礼メールを送る
まず翌日一番最初に手をつけることは、「御礼メールを送る」ことです。主催者として、最も重要な作業になりますので見落としの無いように気をつけたいところです。
・協力者(スポンサーなど)
・来場者(ゲストダンサー、観客、招待者、VIPなど)
・スタッフ(舞台監督、テクニカルスタッフ、受付スタッフ、ボランティアなど)
無事に幕を閉じたのは、彼らの尽力あってこそ。心を込めて「協力への感謝の気持ち」をメールをしてみましょう。
STEP2: お花、差し入れ、楽屋見舞いなどを確認する
会場に華を咲かせてくれた「祝い花」や差し入れ等は、受付スタッフが必ず贈り主を控えていますので、それをもとにすぐに御礼メールを送ってください。
・お花…お花は写真に撮っておき、御礼メールに添付しましょう
・差し入れ…かなり多くなりますので必ずリストアップしてひとつひとつ御礼メールをしましょう。
・楽屋見舞い…こちらも「贈り主」に御礼を伝え、公演の成功を報告しましょう。
STEP1も2も「早さ」が重要です。どんなに疲れていても、まずはこの2つを取り掛かりましょう。
STEP3: 備品等の片付けをする
自スタジオをお持ちのフリーランスダンサーであれば、レンタカーの返却を済ませて、自スタジオの倉庫に片付けしていきましょう。
荷物リストを見ながら収納していき、在庫(残り)数をメモしておく
バラシの際にバラバラに片付けられている可能性もあるので、きっちり元の場所に戻しながらがポイントです。また、在庫数をメモしておくことで、次回必要なものを簡単にピックアップできますね!

STEP4: 経費を精算する
舞台備品や各班によって必要なものを購入した際、主催者自身や制作チーム、その他メンバーたちが立て替えてくれているお金がたくさんあると思います。
彼らから領収書を集めて一つずつ返金していくのも主催者の仕事の一つです。そのお金のことを「経費」と呼びます。
その仕事で必要になる費用のこと。備品購入費、打ち合わせにかかった費用、そのほかこの企画を開催するにあたって発生した費用すべてを指す。

制作チームメンバーに購入の際には必ず「領収書」を取っておくように言っておきましょう。これがないと、経費として精算することができません。
・宛名は「主催者の名前(もしくは屋号)」でもらうこと
・但書は「備品代」「会議費」「商品代」「衣裳代」等、本企画と関係のあるのものを記載すること
経費は、本企画の売り上げから引くことができます。
売上高ー経費=課税所得
例えば、本企画の売上高100万円だったとして、必要な経費が80万円であれば、課税所得は20万円となります。つまり、この20万円に税金(所得税)がかかるということです。
もし領収書を取っていないと経費と証明できませんから、極端に言うと、売上高100万円に対して経費0円の場合は、100万円そのものに所得税がかかってしまいます。

STEP5: 残務処理をする
例えば舞台本番当日、受付にてグッズ販売やDVD販売等の「物販」を行っていた場合や、「当日券販売」が行われた場合、それの売上等の確認をします。その日の売上が納められた金庫の出入金を必ず確認しましょう。

STEP6: 業務委託費・報酬を支払う
制作チーム、ゲスト出演者、スタッフ、お手伝いの方々に対して、いわゆる「ギャラ」を支払います。

スタッフやゲスト出演者の場合は「業務委託費」となりますので、「請求書」が届くか、もしく送付するように依頼しましょう。請求書内に記載の委託費を振込先に振り込めば完了です。
自身の制作チームやお手伝いの方々には「報酬」として、主催者が指定した金額もしくは依頼時に提示した金額を振り込みましょう。
STEP7: 売上・コスト計算をする
まず、本企画の売上(チケット収入・参加費・物販・スポンサー料・広告費等)と、コスト(劇場代・業務委託費・報酬・備品購入・備品使用等)を全て算出してみましょう。
❶利益を生み出せているか
❷予算枠に収まっているか
❸見直す場所を見つけられるか
予算内に収まっていて、利益が出ているかどうかを検証しましょう。利益が出ていないのであれば、赤字となります。金額だけでが全てではありませんが、赤字となることは避けたいですから、見直せるところがあれば次のSTEP8で確認しましょう。
STEP8: 反省会をする
反省会無くして、次の発表会は開催できません。主催者は「計画」して「行動」をしたら、常にそれを「評価」して、次への「改善」につなげていきます。
このフレームワークを「PDCA」と呼びます。

主催者 → 【PDCA】 → 制作チームメンバー → 現場
PDCAの結果を制作チームに伝えて、それらを各現場に反映させていきます。
しかしながら、めまぐるしく移り変わる令和の現代に、主催者側でのPDCAだけでは細かいことが拾えなかったり、メンバーに評価や改善が浸透するのに時間がかかり過ぎたりすることもしばしばあります。
そんな現代の状況に合わせて、PDCAに代わる新しいフレームワーク「OODA(ウーダ)」を紹介します。

主催者 → 制作チームメンバー → 【OODA】 → 現場
このフレームワークは元々、戦場の兵士たちが現場で行動するときに用いられていたものです。
主催者は各班を統括する立場であって、末端の業務までは目を配りきれません。制作チーム、受付スタッフ等、現場業務の最先端にいた人から「良かった点」「改善点」を出してもらったら、チームにある程度の権限を与えて「状況判断→決断」してもらい、自ら次につなげていってもらいましょう。
トラブル等、現場で処理できないことがあったときに登場するのが主催者なのです。
まとめ
いかがでしょうか?
企画後処理では、発表会は終わっても主催者はまだまだやることが山積みでした。それも、すべて「次」に向けて行動するためです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
Love!

